美容室税務: 経費として認められるか? 旅費交通費
経費と認められるか?:交通系電子マネーのチャージ代金
都内を移動することが多くあります。 交通系電子マネーのチャージ代金はどう計上すればいいんですか?
それは大切なポイントですね、中村さん。実は交通系電子マネー、例えばSuicaなどは、 チャージした時点でまだ使っていないので、その領収書をそのまま経費にすることはできないんですよ。
えっ、それって何でですか?
たとえば、切手を買っただけで、まだ使っていないのと同じだからです。 使われた時点で初めて経費になるんです。
なるほど、それなら使った時点で経費に計上するんですね。
その通りです、中村さん。 実際に電車に乗ったり、何かを購入したりした際に初めて経費となります。
でもその記録、どうやって残せばいいの?
交通費としての利用記録は、券売機またはモバイルアプリなどで利用の履歴を閲覧・出力することが可能ですが、 MF(マネーフォワード)などのクラウド会計を使っていれば、スイカの利用履歴は会計ソフトに同期できます。 でも、一つ大事なことがあります。
何でしょう?
プライベートの移動と仕事での移動用のスイカは2枚作っておくとよいです。 チャージ時には損益に影響与えない科目で記帳し、利用に応じて通勤交通費に振り替えるのが実務です。
そうなんですね、その方法なら確かに明確に区別できそうです。
わかりました。 プライベートと仕事用、2枚持つようにします!ありがとうございます!
プライベートの支出とと仕事での支出用のクレジットカードも2枚作っておくとよいですよ!
経費と認められるか?:出張時の食事代
先日、出張に行った際の食事代について気になったんですが、これって経費に計上できるんですか?
その質問、多くの方が持つ疑問ですね。 しかし、出張中の食事代は、実は経費では落ちないんですよ。
それは驚きです!でも、なぜそうなるんですか?
食事は人間が生きていくために不可欠なものですよね。 出張中であろうとなかろうと、私たちは食事をとる必要があります。 それを経費にしてしまうのは、結局、生活費を経費にすることと同じになってしまいますからね。
そうなんですよ、中村くん。 私も初めて聞いたときは驚きました。 食事代の経費計上が認められるのは、ホテルの宿泊代に含まれる朝食代くらいです。
なるほど…。じゃあ、自分に日当を出せばよいとかってありますか?
中村さん、それもまた難しいところです。 個人事業主が自分に対して日当を支払うことは認められていないんです。 したがって、出張中の食費を経費にする方法はないというのが結論となります。 従業員に対して日当を支給することは認められていますよ。
私も最初は困りましたけど、その辺りは創業するときに知っておいた方がいいですよ。
なるほど、なかなか厳しいですね…。
確かにそう感じるかもしれませんが、これらは全て税法に基づいたルールなので、正しく理解し、適切に運用することが重要です。
その通り。そして、これらのことを理解し対応できるのも、経営者の大切なスキルですよ。
そうなんですね。それにしても、経営は難しいですね。
確かにそうですが、その分やりがいも大きいですよ。 経営者としての責任とともに、自分のビジョンを形にする喜びもありますからね。
なるほど、それは大変そうですが、やりがいも感じますね。ありがとうございます、小松さん、山本さん。
いえいえ、何でも聞いてくださいね。それが私たちの仕事ですから。
それに、中村くんのような疑問を持つ人がいることで、私たちも新たな視点を得られますからね。
その上で、中村さん、出張先で新たなビジネスチャンスを探すのも良いですが、一方で経費の節約も忘れてはいけません。少しの工夫で、出張費を削減することも可能です。例えば、比較的安価なレストランで食事をする、あるいは宿泊はビジネスホテルなどを選ぶなどですね。
まったくその通りです、小松さん。出張費は一見小さいようで積もり積もると大きな経費になりますからね。私も以前は気にせずに高級レストランに行っていましたが、後から見てみるとその金額に驚いてしまいました。それ以来、出張の際の食事は極力節約するようにしています。
ちなみに、北野武さんが学生たちに向けて語ったとされるエピソードを思い出します。 映画の技法ではなく、人々の会話や動きを観察するために高級レストランやバーに連れて行ったという話です。 「どういう人がどんな会話や動きをするのかこれを覚えておきなさい」ということだったそうです。 それは、出張時に得られる貴重な体験というものを価値ある投資と捉えることです。 それにはもしかしたら、高級ホテルやレストランなどに滞在することも含まれるかもしれません。 安価なレストランやビジネスホテルに泊まるのも大切ですが、 出張先で得られる新たな視点や経験も非常に重要であり、 それらは長期的にはきっと自身や経営に役立つことでしょう。 継続的に学ぶ姿勢を持つことは、経営者にとっても重要なことです。
それは参考になります。ありがとうございます、小松さん、山本さん。
どんな小さな質問でも構わないから、何でも聞いてね、中村くん。
経費と認められるか?:海外出張時の食事代
小松さん、先日イタリアで開催された美容製品のトレードショーに出席したんです。 その際に観光も少し楽しんできました。この場合、どう経費計上すればいいですか?
中村さん、そういう状況では、仕事と観光の比率によって経費を分けることが可能です。 それは目的地が国内でも海外でも同じです。 例えば、5日間の旅行で1日を観光に使った場合、その旅行費用の4分の5を経費として計上できます。 東京からローマまでの交通費については、全額を経費にできますよ。 ただし、業務に必要な範囲を超える支出があると、税務上問題になることもあります。 たとえば、通常30万円の旅程で60万円を使ってしまったら、その適正性を問われる可能性があります。
その説明、とてもわかりやすいです!出張に同伴したスタッフの支出はどうなるんですか?
出張に同伴した従業員が業務に必要な支出をした場合は、その部分も経費となります。 ただし、業務外の観光費用などは、その従業員への給与として扱われます。 そして、家族が同伴した場合は、その費用は原則として経費にはなりませんよ。
~続く~