美容室税務: 運転免許とパスポートの取得費用を 経費にできるか? 経費計上について解説
ビジネスにおける運転免許やパスポートの取得費用の経費計上は可能なのか。それはどのようなケースにおいて、どのように計上すれば良いのか。具体的な事例を交えながら解説します。
ビジネス用のスマホアプリやPCアプリの経費計上: どこまでが可能か?
中村さんが美容室を立ち上げるにあたり、必要なPCアプリ・スマホアプリの経費計上について疑問を持っていました。
小松さん、僕が美容室の動画編集に必要な有料のスマホアプリやPCアプリを買うつもりなんですが、それって経費にできますか?
ご質問、ありがとうございます。 スマホのアプリもパソコンのソフトウェアと同じで、事業に必要なら経費にできます。 例えば、接待のために飲食店を探す有料アプリを購入したなら、それは"接待交際費"として処理できます。
それなら私も以前購入したビジネストレンド情報の有料アプリ、それを経費にできるんですね! でも、私たちはそういったアプリをプライベートでも使います。どうやって区別すればいいんですか?
確かに山本さん、ビジネス用のアプリをプライベートでも使うことはよくあります。 そういう場合は、使用割合に基づいて経費を計上する方法が考えられます。 たとえば、1ヶ月間どれだけの時間をビジネスに使ったかを記録し、その割合で経費を計上する、という方法です。
私たちは年賀状作成ソフトもビジネスとプライベートで使います。 それについても同じことが当てはまりますか?
その通りです、山本さん。 年賀状作成ソフトも同じく、使用割合に基づいて経費を計上することが必要です。 業務とプライベートの使用割合を把握しておくことが大切です。
運転免許取得費用の経費計上: 業務用と普通免許の違いは?
ところで、運転免許の取得費用についても同じように経費として計上できるのですか?
それは取得する免許とその使用目的によります。 例えば、自分が開業するお店のために配達業務をする必要が出てきて、そのために運転免許を取得したなら、その費用は経費にすることが可能です。 特に大型免許や二種免許など、業務でしか使わない免許の取得費用なら、経費に問題なくできます。
なるほど。でも普通免許の取得費用はどうなんですか?
普通免許の取得費用を経費にすることは、一般的には難しいとされています。 もちろん、仕事の必要に迫られて取得したのなら、その費用を経費にするという考え方もあります。 ただ、その免許を使ってプライベートで運転することも可能になるから、どちらかと言うと経費にしづらいです。
でも、中村くんが開業する美容室のビジネスには、普通免許が必要なの? それによってビジネスが劇的に改善されるのなら、経費にできるかもしれないけど。
その通りです。事業に必要かどうか、必要性を説明できなければなりません。 個人のスキルや能力は基本的に経費とは認められません。 例えば、医師免許を取るために医大に行ったとして、開業医がその学費を全額経費にすることは認められません。
海外でのスタイリングも視野に入れているんですが、そのためにパスポートを取得する場合はどうなんですか?
仕事で海外出張に行くためにパスポートを取得したなら、その費用は経費として認められます。 ただし、パスポートをプライベートでも使う場合は、使用回数に応じて家事按分が必要になります。
このように、経費計上にはさまざまな要素が影響します。 一般的なルールを理解するとともに、自身のビジネスの状況に応じて柔軟に考えることが求められます。
~続く~