出口戦略と経営者の夢: ビジョンと財務戦略を共有する
ビジネスと経営者の夢をつなげる重要な要素として、『出口戦略』の役割について深く掘り下げます。 出口戦略が企業の財務戦略や経営者の人生計画にどのように影響するかを、具体的な例を交えて解説します。
会話の始まり
山本さん、中村さん、『出口戦略』について考えたことはありますか?
なんとなくは理解していますが、具体的な計画はまだですね。
出口戦略...それは企業をどう終わらせるかの戦略のことですよね?
まさにそうです。基本的にはIPO(株式上場)、M&A(企業買収)、親族内承継、清算、そして破産の5つです。 だけど破産は目指す人はいないですよね。 だから、実質的には4つと考えていいでしょう。
山本さんと中村さんが一緒にうなづいた。
出口戦略は企業の目的に大きく影響します。 M&Aを選ぶ場合、企業価値を上げて株の売却益を増やす戦略が必要になります。 一方、親族内承継を選ぶ場合は、相続税対策として株価を下げる戦略を取ることが一般的です。
なるほど、出口戦略によって、財務戦略も変わるんですね。
そうですね。さらに、経営者個人の人生計画も忘れてはいけません。 いつ、どこで、どのように生活を送るか、引退後に何をしたいかなど、経営者個人の人生計画も財務戦略に影響を与えます。 だから、経営者の「夢」や「目標」「人生で達成したいこと」を明確にすることが極めて重要です! 企業を通じてどんな夢を叶えたいか、どんな人生を送りたいか、それを明確にすれば、それにあった財務戦略はそれほど複雑なものにはなりません。
出口戦略の具体的な例
さらに具体的に見ていきましょう。 山本さん、もしもお子さんが美容室を継ぐつもりがないとしたらどうしますか? それならM&Aによる会社の売却を考えることも一つの方法です。
その場合は、会社の価値を最大化するために株価を上げる戦略が有利になるんですね。
正解です。 また、中村さんのように創業を目指す人にとっては、初期投資や資金調達の計画が必要です。 そして将来的には、事業が安定したら株式上場を視野に入れることもできます。
僕にとってはまだ先の話のような気もしますが、それぞれの段階で異なる財務戦略が必要なんですね。
絶対にそうです。 だからこそ、まずは経営者自身の「夢」や「目標」「人生で達成したいこと」を明確にすることが重要なんです。 それが財務戦略を決定するうえでの第一歩になるのです。
この具体的な会話を通じて、山本さんと中村さんはそれぞれのビジョンについてさらに深く考える時間となった。 そして、自分たちのビジネスがただ利益を生み出すだけでなく、自分たちの人生の一部であるということを再認識した。
経営者の夢の追求と壁の克服
最後に、個人的なエピソードを皆さんに共有したいと思います。これは私が高校生だった時の話で、経営者の夢を決める際に心がけてほしいことです。私自身が今でも強く心に留めていることです。 私は高校時代、プロサッカー選手を目指し、毎日ボールを蹴ることに全力を注いでいました。しかし、怪我も重なり、自分で自分の壁を作ってしまったのです。つまり、プロになることが非現実的と自分で認知してしまったのです。 同じ年代で、日本代表になった選手がいます。彼とは高校時代に練習試合を行ったこともありますが、彼が格段に優れていたとは感じませんでした。実際、彼のいた高校のチームには彼よりも優れた選手が何人かいました。しかし、彼は大学に進学し、卒業後にプロになり、さらにイタリアのプロリーグ、セリエAに移籍しました。 私たちは同じグランド、同じ時代にボールを蹴っていました。しかし、彼が自分で壁を設けず、高い目標を持ち続けた結果、違う道を歩むことができたのです。これは、自分がどれだけ高い目標を持つか、どれだけ自分で自分の壁を設けないかによって、自分が実現できる可能性が大きく変わるということを示しています。 だからこそ、私は今でも新たな分野、例えばプログラミングやデザインなど、会計士や税理士とは異なる領域でも積極的に学んでいます。それは自分が理想とする自分に近づくため、そして自分が設けた壁を越えるためです。 皆さんも、高い目標を持ち、自分で壁を設けないように心がけてください。そして、その道を進む方を、私は全力でサポートしていきたいと思います。独立を考えている方、自分の会社を更に大きくしたいと思っている方、ぜひご相談ください。
これが経営者としての夢を追い求める皆さんにとって、心からの励ましとなりますように。